令和6年中の電話でお金詐欺(特殊詐欺)被害認知件数等を更新しました。

【電話でお金詐欺の特徴】
オレオレ詐欺、架空料金請求詐欺の増加が顕著
 電話でお金詐欺被害は、オレオレ詐欺及び架空料金請求詐欺の増加が顕著である。 オレオレ詐欺は、認知件数81件(前年比+22件)、被害額6億4,559万円余り(前年 比約+4億1,120万円、平成16年以降最高額)であり、警察官等をかたり、インターネ ットバンキング等で高額な現金を振り込ませる手口が増加した。 また、架空料金請求詐欺は、認知件数89件(前年比+14件)、被害額2億2,387万円 余り(前年比約-7,376万円)であり、手口別の認知件数は最多であった。
高齢者(65歳以上)以外の被害が増加
 電話でお金詐欺被害者の年代別では、65歳以上の高齢者が120人(前年比-39人、 24.5%)と減少した一方で、65歳未満の被害者は104人(前年比+36人、+52.9%)と、 65歳未満の中・若年層が増加した。 男女別では、女性が135人(60.3%)、男性が89人(39.7%)で、女性が約6割を占めている。
交付形態別では、振込型が増加
 電話でお金詐欺の交付形態は、多い順に振込型が127件(56.7%)、現金手交型が38件(1 7.0%)、電子マネー型が29件(同12.9%)となっている。 振込型の割合が高くなった手口は、オレオレ詐欺、架空料金請求詐欺であり、特に オレオレ詐欺は、従来の現金手交型から振込型に変化してきている。
  オレオレ詐欺
   R5 手交型83.1%、振込型15.3% → R6 手交型46.9%、振込型42.0%等
  架空料金請求詐欺
  R5 電子マネー型52.0%、振込型34.7%、送付型10.7%等 → R6 電子マネー 型30.3%、振込型64.0%、送付型1.1%等
副業名目の架空料金請求詐欺が増加!!
 令和6年中の架空料金請求詐欺の名目は、「簡単に稼げる」という言葉を信じた副業 名目が31件(前年比+26件)と増加し、架空料金詐欺被害全体の約3割を占めている。 【副業名目 31件、有料サイト利用料金等 30件、サポート名目 15件 等】
犯人側からの接触手段が変化 ~固定電話への架電から携帯電話等へ~
 固定電話への架電により被害に遭う件数は、令和4年が約9割、令和5年は約6割 であったところ、令和6年は約4割まで減少した。 固定電話が減少した一方、携帯電話への架電は約2割(22.3%)、SNS及びウェ ブサイトの利用は約3割(29.0%)と犯人側の接触方法も変化してきている。

【SNS型投資・ロマンス詐欺の特徴】
SNS型投資・ロマンス詐欺の被害者は、中・若年層が多い
 SNS型投資・ロマンス詐欺の被害は、認知件数141件(前年比+89件)と大幅に増 加し、被害者の年代別では、65歳未満の者が106人(75.2%)で、高齢者以外の中・若 年層が多く被害に遭っている。
SNS型投資・ロマンス詐欺の被害者は、男性が多い
 SNS型投資・ロマンス詐欺被害者の性別では男性が100人(70.9%)、女性が41人 (29.1%)であった。 また、手口別では、SNS型投資詐欺が男性39人(61.9%)、女性が24人(38.1%)、 SNS型ロマンス詐欺は、男性61人(78.2%)、女性が17人(21.8%)であった。
交付形態は、主に振込型と暗号資産型
 SNS型投資・ロマンス詐欺の交付形態は、件数が多い順に振込型が104件(被害全体 の約73.8%)、暗号資産型が35件(同24.8%)、電子マネー型が1件(同0.7%)、その他(電 子決済アプリ)1件(同0.7%)となっており、主に振込と暗号資産送金により被害に遭 っている。
SNS型ロマンス詐欺の約8割が投資名目
  SNS型ロマンス詐欺被害78件のうち、投資名目は、62件で約8割(79.5%)であ った。